老後の豊かな生活を実現しよう

退職金運用マンの投資録

下落理由とは?損切りすべき?評判の投資信託「投資のソムリエ」は本当に儲かる?掲示板での口コミや2023年以降の見通しを含めて評価!

投資信託

下落理由とは?損切りすべき?評判の投資信託「投資のソムリエ」は本当に儲かる?掲示板での口コミや2023年以降の見通しを含めて評価!

元本保証は難しかったとしても、なるべく安全に元本が減らないように投資をしたい。このようなニーズに合わせて組成された投資信託が「投資のソムリエ」です。

投資のソムリエは確かに防御力は高い投資信託です。しかし、果たして長期的に資産を形成するという観点に立った時に魅力的な投資信託なのでしょうか?

 

本日は「投資のソムリエ」の特徴を紐解いた上で、投資する価値がある投信なのかという点について切り込んでいきたいと思います。

 

【2024年】日本国内の魅力的なヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式で一覧にして紹介! 
【2024年】日本国内の魅力的なヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式で一覧にして紹介! 

本物のプロに運用を完全に任せることができるヘッジファンド。 2022年に発生したインフレにより、株安、債券安の時代が訪れリターンを獲得するために第三の投資としてオルタナティブ投資が注目を集めいています ...

続きを見る

 

 

 

最初に評判や口コミを軽くチェック(掲示板、TwitterなどSNS)

評判をチェックすることである程度商品のヒントを得られますので、最初に軽く見てみたいと思います。

下落を免れて低いリターンでも安全に運用したいというニーズに応えられず批判的なコメントが数多く寄せられています。

 

 

たのしいですよね。ズブズブ沈むの眺めるの。また浮上すればいいけど
このファンドに限っては再浮上は有り得ない

 

底なし沼的に、絶好調ですねw

 

トップテンにアセマネONE三つも入って居るじゃねーか

この先、ますますキツそうだな、、

 

また過去最低を更新しましたな。

 

−90て、やってくれましたな。。ここ最近で最悪。ホント頼みますわ。。

YAHOOファイナンス掲示板

 

阿鼻叫喚という感じですね。

 

投資信託「投資のソムリエ」の特徴とは?

まずは特徴について見ていきましょう。

投資対象は世界の資産

投資のソムリエの投資対象は世界の「債券」「株式」「リート」に分散投資しています。

投資のソムリエの投資資産

これら8個の資産を安定資産とリスク性資産で分類しています。

 

【安定資産】

国内債券
為替ヘッジ先進国債券

 

【リスク性資産】

国内株式
国内リート
先進国株式
先進国リート
新興国債券
新興国株式

 

 

リスクを4%に抑えることを目標としている

投資のソムリエの運用目標はリスクを4%に抑えることです。

投資のソムリエの運用目標

 

今、そもそもリスクってなに?下落を4%以内に止めること?

と思われた方が多いと思います。

 

投資におけるリスクは標準偏差のことで平均リターンからどれくらいの確率でどれくらいぶれるかを示した指標です。リスクが小さい投資商品はリターンが赤の範囲におさまり、リスクが高い投資商品は青の範囲におさまることになります。

投資におけるリスクを概念図で示す

 

統計学的にはリスクが4%ということは以下を意味します。

 

平均リターンから±4%に収まる確率が約68%
平均リターンから±4%×2(=±8%)に収まる確率が約95%
平均リターンから±4%×3(=±12%)に収まる確率が約99.7%

 

実際、投資のソムリエは以下の通りリスクを約4%に抑えています。一方リターンは3%台と非常に低いのですが。。

リターンについては追って詳細を追っていきます。

投資のソムリエのリスクリターン

 

 

相場環境の応じて組み換えを適宜行いポートフォリオの最適化を図っている

投資のソムリエは各資産のポートフォリオに占める配分を決めているのですが、毎月比率を見直しています。

安定資産が下落する局面ではリスク性資産の比率を増やして、反対にリスク性資産が下落する局面では安定資産を増やすというように組み換えています。

また、両方とも落ちる局面では現金比率を高めるとしています。

投資のソムリエのポートフォリオの組み換え

 

まあ、実際されができたら苦労しないんですがね。あくまで上記は理想論です。今、どの資産が下落する局面か分かるのは神だけです。

この機動的配分戦略はあまり過度な期待を抱かない方がよいでしょう。

 

現在のポートフォリオ構成

現在2023年6月末時点での投資のソムリエのポートフォリオ構成は以下となっています。

資産 2023年6月末
安定資産 国内債券 28.0%
為替ヘッジ先進国債券 30.5%
リスク性資産 新興国債券 7.0%
国内株式 6.0%
先進国株式 13.0%
新興国株式 4.5%
国内リート 4.0%
先進国リート 3.0%
現金 4.0%

 

ちなみに2022年12月末時点からの推移は以下となります。2022年年初から先進国債券の比率が減っていましたが、徐々に比率を上げています。

また、一時的に国内債券の比率を2023年3月末に0%にしているのも趣深いですね。

植田総裁就任で金融政策変更により日本の国債が暴落することを懸念したための施策だったのでしょう。

 

資産 2023年6月末 2023年3月末 2022年12月31日
安定資産 国内債券 28.0% 0.0% 42.0%
為替ヘッジ先進国債券 30.5% 25.6% 20.0%
リスク性資産 新興国債券 7.0% 4.0% 7.5%
国内株式 6.0% 3.1% 2.0%
先進国株式 13.0% 5.4% 6.0%
新興国株式 4.5% 2.4% 7.0%
国内リート 4.0% 2.3% 4.0%
先進国リート 3.0% 2.3% 2.0%
現金 4.0% 54.7% 9.5%

 

大きな分類としての推移は以下となります。2022年後半から現金比率を大きく高めましたが2023年の3月以降に現金資産の比率をさげています。

リスク性資産の比率は大きな変動はないので、主に国内債券と先進国債券の比率を調整していることが読み取れます。

とはいえ2022年の債券価格(安定資産とされていた)下落により、リターンは明らかに得られていませんし基準価額が下落する大きな要因になっています。

 

投資のソムリエのポートフォリオの変遷

 

 

 

投資のソムリエのリターンは魅力的?

リスク回避的な運用であることはわかりましたが、重要なのはリターンです。結局、資産が増えていなければ投資をしている意味がないですからね。

以下は設定来の投資のソムリエの基準価格の推移です。

投資のソムリエの基準価格の推移

 

この好調な相場が続いた2012年から2023年で基準価格が4.5%しか上昇していないのは由々しい事態ですね。

データでみると以下の通りとなります。2021年末から最悪の局面を迎えています。

 

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2023年 -0.02% 1.47% -- -- --
2022年 -5.97% -4.62% -1.70% -1.48% -13.14%
2021年 -0.44% 0.90% 0.09% -0.22% 0.34%
2020年 0.35% 2.21% 0.53% 1.22% 4.36%
2019年 4.05% 1.62% 2.42% -0.18% 8.10%

 

10年のデータ(平均リターン0.98%、標準偏差3.47%)を元に今後1年のリターンを確率毎に予測すると以下となります。

 

平均リターン0.98%±3.47%(=▲2.49%〜4.45%)に収まる確率が約68%
平均リターンから0.98%±3.47%×2(=▲5.96%〜7.92%)に収まる確率が約95%
平均リターンから0.98%±3.47%×3(=▲9.33%〜11.39%)に収まる確率が約99.7%

 

最大損失が9%程度と低く抑えられる反面、残念ながら最高でも10%、殆どは良くても5%以内のリターンに収まることが示されています。

しかし、平均リターンの0.98%はもはや投資している意味がないレベルですよね。インフレにすら大きく負けてしまいます。

もっと意味のある、マーケットに大きく左右されない堅実な投資先を探すべきではないでしょうか。

【2024年】日本国内の魅力的なヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式で一覧にして紹介! 
【2024年】日本国内の魅力的なヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式で一覧にして紹介! 

本物のプロに運用を完全に任せることができるヘッジファンド。 2022年に発生したインフレにより、株安、債券安の時代が訪れリターンを獲得するために第三の投資としてオルタナティブ投資が注目を集めいています ...

続きを見る

 

eMAXISバランス(8資産均等型)とリターンを比較

投資のソムリエは様々な資産を組み入れているバランスファンドです。ですので、同じく様々な資産に分散して投資しているeMAXISバランス(8資産均等型)と比較していきたいと思います

eMAXISバランス(8資産均等型)は投資のソムリエと同じ8資産を均等に組み入れています。

eMAXISバランス(8資産均等型)のポートフォリオ

 

組み入れ比率が違うのが「投資のソムリエ」との違いですね。

定期的にリバランスを行うことでポートフォリオの比率を調整しています。

eMAXISバランス(8資産均等型)と投資のソムリエのリターンを比較したものが以下となります。

赤:投資のソムリエ
青:eMAXISバランス(8資産均等型)

eMAXISバランス(8資産均等型)と投資のソムリエの比較

 

過去3年でみると投資のソムリエは酷い内容ですね。

残念ながら右肩下がりのチャートになっています。インフレが発生している中、資産を減らしている場合ではありませんね。

投資のソムリエとeMAXIS Slim8資産均等の過去3年のチャート比較

 

結果的に、どの年数で見ても投資のソムリエをeMAXISバランス(8資産均等型)が圧倒しています。ただeMAXISバランス(8資産均等型)はコロナショックのような局面で脆弱性を発揮しています。

一長一短はありますが、長期的な資産形成を考えるのであれば、この2つであればeMAXISバランス(8資産均等型)の方が合理的ですね。

 

近年の下落理由と2023年以降の今後の見通しとは?投資のソムリエは売り時?

では、2023年以降の今後の見通しについて見ていきたいと思います。現在のポートフォリオをもう一度見てみましょう。

資産 2023年6月末
安定資産 国内債券 28.0%
為替ヘッジ先進国債券 30.5%
リスク性資産 新興国債券 7.0%
国内株式 6.0%
先進国株式 13.0%
新興国株式 4.5%
国内リート 4.0%
先進国リート 3.0%
現金 4.0%

 

最も大きなポーションは先進国債券となっています。債券価格というのは金利が低下するにつれて価格が上昇します。

先進国債券で最も大きなポジションをしめるのが米国債券です。米10年債金利の推移は以下となります。

米国の10年債金利の推移

 

2022年は欧米を中心として発生したインフレに対応するために中央銀行が金利を引き上げたことで米10年債金利も急上昇しました。その効果もありインフレが収まるにつれて金利も低下していきました。

しかし、直近エネルギー価格や食料品価格が上昇し、賃金インフレが収束しないことでインフレ第二波の懸念が高まってきています。

これをうけて再び金利は上昇に転じており昨年の水準をうわ抜ける構えを見せています。

 

現在のポートフォリオだろ本格的にインフレ第2波が来た時に再び大きな痛手を被ることになります。

まだまだ投資のソムリエの厳しい冬の時代が続きそうです。

【2024年】日本国内の魅力的なヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式で一覧にして紹介! 
【2024年】日本国内の魅力的なヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式で一覧にして紹介! 

本物のプロに運用を完全に任せることができるヘッジファンド。 2022年に発生したインフレにより、株安、債券安の時代が訪れリターンを獲得するために第三の投資としてオルタナティブ投資が注目を集めいています ...

続きを見る

 

まとめと更に良い選択肢について

投資のソムリエは国内と海外の債券、株式、REITを組み合わせてポートフォリオを組成しています。

各資産の組み入れ比率は流動的に調整しています。

価格の変動幅を表すリスクは4%以内に収めていますが、その代わりリターンはマイナスと非常に低くなっています。

 

同じバランスファンドのeMAXISバランス(8資産均等型)はリターンは投資のソムリエよりは高いですが、代わりに暴落耐性が低くなっています。

投資のソムリエの買い時は一生きそうにありません。なぜならば安全重視のファンドの割に元本割れも近いところまで来ているからです。

他に良い選択肢はいくらでもあります。

 

以下では筆者が投資している運用以来一度も年ベースでマイナス成績を出さず、年平均10%以上のリターンを出しているファンドを含めて紹介しています。

結び

 

 

急がば回れという諺がある通り、資産運用は長期的に複利で運用することによって大きな資産を形成することができます。

高いリターンを狙って投資をすると大抵大きなドローダウンに巻き込まれて投資そのものから撤退するという末路を辿ってしまいます。

人間の精神というのは暴落に耐えられるようには出来ていません。出来る限り資産の大きな下落を回避しながら着実なリターンを積み上げていくことが重要なのです。

 

年利10%であっても7年後には資産を2倍に、15年後には資産を4倍にすることができます。追加投資をすることで更に資産形成は早まっていくことでしょう。

さて、2024年以降、下落相場を回避しながら安定したリターンを積み上げるというミッションはなかなか難しくなってきています。

2010年代からパンデミック期に行った金融緩和の副作用でインフレが発生し金利が高くなることで株式市場の潜在的なリターンが低くなっているからです。

 

このような時にこそ年金基金や大学基金、更には欧米の超富裕層が投資をしている金融資産に目を向けるべきです。

上記のような機関投資家や超富裕層は金融市場の影響を抑制しながら、常に安定したリターンを求めて資産運用を実施しているからです。

以下ではリーマンショック等の暴落を回避しながら安定したリターンを出し続けている選択肢について詳しくお伝えしています。

筆者が1.5億円を形成する上でポートフォリオの主軸となった投資先も紹介しています。皆さまの資産形成の参考にしていただければ幸いです。

 

 

-投資信託
-, ,

Copyright© 退職金運用マンの投資録 , 2023 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.