投資をしている方であれば「億り人」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?
特に2017年に仮想通貨で盛り上がってからはメジャーになりましたよね。
またこれは2008年の映画「おくりびと」にかけたものでもあります。「おくりびと」は納棺師が主役となっており不吉な響きを伴っています。
筆者は投機ではなく労働資本を資産運用によって既に30代で億り人になっています。
そして、実際に億り人になってから資産の増加は目に見えて早くなっており資産5億円以上の超富裕層になるのも夢ではないなと考えています。
本日は仮想通貨などの投機によって億り人となった方の末路と、列記とした資産を築くために必要な考え方と実践方法についてお伝えしていきたいと思います。
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億り人の数と資産推移
億り人の数と、億り人全体の資産推移は以下の通りとなっています。
2005年 | 2007年 | 2009年 | 2011年 | 2013年 | 2015年 | 2017年 | 2019年 | 2021年 | ||
超富裕層① | 世帯数(万世帯) | 5.2 | 6.1 | 5.0 | 5.0 | 5.4 | 7.3 | 8.4 | 8.7 | 9 |
純金融資産(億円) | 460,000 | 650,000 | 450,000 | 440,000 | 730,000 | 750,000 | 840,000 | 970,000 | 1,050,000 | |
富裕層② | 世帯数(万世帯) | 81.3 | 84.2 | 79.5 | 76.0 | 95.3 | 114.4 | 118.3 | 124.0 | 139.5 |
純金融資産(億円) | 1,670,000 | 1,890,000 | 1,500,000 | 1,440,000 | 1,680,000 | 1,970,000 | 2,150,000 | 2,360,000 | 2,590,000 | |
億り人 (=①+②) |
送り人の世帯数(万世帯) | 86.5 | 90.3 | 84.5 | 81.0 | 100.7 | 121.7 | 126.7 | 132.7 | 148.5 |
純金融資産(億円) | 2,130,000 | 2,540,000 | 1,950,000 | 1,880,000 | 2,410,000 | 2,720,000 | 2,990,000 | 3,330,000 | 3,640,000 | |
億り人1世帯あたり平均資産(億円) | 2.5 | 2.8 | 2.3 | 2.3 | 2.4 | 2.2 | 2.4 | 2.5 | 2.5 |
図にすると一目瞭然ですがリーマンショックが発生した2008年から東日本大震災の2011年までは「億り人」の数自体が減っています。
しかし、その後のアベノミクス以降右肩上がりに伸びています。金融市場の動向にほぼほぼ連動しているとみることができるでしょう。
億り人全体で364兆円の資産を保有していることになります。日本の世帯の全体が1632兆円でしたので全体の20%超が億り人が保有していることになります。
億り人世帯の数は148万世帯であり全体の5413万世帯から考えると僅か2.7%であることを考えると非常に多いですね。
世間にはびこる億り人のイメージの嘘とは?
次に世間にはびこる億り人のイメージに嘘についてお伝えしていきます。
億り人は特別な人ばかりがなっているわけではない
億り人ではない方からすると以下の方が「億り人」になっていると勘違いしている方が多いかと思います。
- 代々富裕層の家系
- 事業で成功して売却又は上場した
- 開業医
- 仮想通貨で一山当てた人
しかし、これは誤りです。実は富裕層の8割程度はサラリーマンがなっているのです。
億り人ときくと大層な富裕層をイメージされますが、さきほど見てきた通り全体の約3%が億り人なのです。
小学校のクラスの1人は億り人が存在しているのです。特の東京などの大都会では街をあるけば頻繁に富裕層とすれ違っていると考えた方がよいでしょう。
東京の千代田区や中央区や港区などは「犬もあるけば棒にあたる」ならぬ「街を歩けば億り人にあたる」状態になっているのです。
裕福な生活をしているわけでない
億り人ときくとさぞかし裕福な生活をしていると考えている方も多いでしょう。
タワーマンションに住んで、外車に乗って、高級ブランドを身につけ、高級外食を繰り返す日々をイメージされることでしょう。
しかし、先ほどお伝えした通り億り人は殆どが普通のサラリーマンです。
高い生活水準で生活を送っていると、当然ながら億り人になれるわけがありません。
当然超富裕層にもなってくると生活水準も高いでしょうが、一般の億り人はユニクロで服を買い、日産マーチに乗り、普通のマンションに住んでいます。
逆にいうと堅実に生きることができる人のみが億り人になる道だともいえるのです。
足るを知ることが最も重要なことなのです。
億り人が破綻する末路を辿るケースとは?
ただ、堅実な億り人だけではありません。中には破綻してしまう人もいます。
代表的な破綻例についてお伝えしていきたいと思います。
仮想通貨で一時的に利益を得たものの翌年度大損し税金が払えなくなるケース
2017年の仮想通貨バブルで多くの億り人が発生しました。2016年には3万円台だったビットコインが2017年末には230万円まで急騰していきました。
100万円分ビットコインをもっていれば7000万円、1000万円分ビットコインをもっていれば7億円になっていたのです。
しかし2017年末から相場が崩れ始め、2018年末には一気に6分の1までバブルが崩壊していきました。
例えば1000万円を投資して5億円になった時に利益を確定したとします。ここで終われば破綻はしません。
しかし、ここからやっぱりもっと上があると思って、再び5億円をビットコインに変えてしまうと地獄の始まりとなります。
仮想通貨は総合課税なので所得税だけで以下の算出に基づき2億1500万円が発生します。
所得税=(5億円 - 元本1000万円) × 45% - 4,796,000 = 約2億1500万円
さらにここに住民税が利益の4億9000万円の10%である4900万円かかってきます。
つまり合計約2億5000万円の税金の支払いが翌年に発生することになります。
しかし、税金を払う前に5億円を再投資してしまい、その後暴落して2億円の価値になっていたらどうなるでしょうか?
税金の2億5000万円がはらえず5000万円分たりず破綻することになります。
税金を支払うタイミングが利益確定したタイミングと異なることで翌年度の税金支払い時に破綻する人が続出したのです。
株式投資であれば税率は20.315%と低いので破綻する可能性は低いです。そもそも特定口座なら利益確定と同時に差し引かれますしね。
しかし、仮想通貨のような総合課税で利益確定時と支払い時に時差がある場合は破綻する可能性が飛躍的に高まるのです。
生活水準を著しく上げてしまい生活が破綻する
筆者のように生活水準が上がっても生活レベルをあげない人もいますが、世の中にはそうではない方もいます。
資産や年収が増えると、高級なマンションに住んで、外車を買い始める方も確かにいます。
たしかに収入があるうちは生活水準が高くても大丈夫なのですが、収入が下落した時には毎月赤字が続いていくことになります。
そして重要なことは一度あげてしまった生活水準は下げることは容易ではないということです。
一度、生活水準をあげると事業や収入が枯渇した時に、破綻への道を歩むことになってしまうのです。
「億り人」から超富裕層になるために必要なこととは?
筆者も丁度「億り人」に到達したところですが資産の伸びが加速しています。
そのため超富裕層も十分到達できるなと実感しています。そして周りに超富裕層も数多くいますので、参考になることをお伝えしていきます。
常に合理的に生きている
筆者の東京大学時代の先輩の中には事業で成功して数十億円を有する資産家の方がいます。
その方とロイヤルホストに行った時のことです。
先輩が1200円のメニューを頼んだにも関わらず1000円のメニューが間違って運ばれてきました。
その時、別に好きなメニューだったらしく、そのままでいいよと店員に伝えていましたが、その後に衝撃の一言が出てきました。
「当然、差額の200円は引いておいて」
10億円以上の資産を保有しているので200円くらい誤差で気にしないと筆者は考えていましたので驚きました。
少額であっても自分が不当に不利益を被ることは許容しないという姿勢を常に持っていました。
これが事業を行う上でも重要な観点になってくることなんだなと理解しました。
費用と資産の違いをわかっている
これは「金持ち父さん貧乏父さん」でも伝えられているメインテーマですが資産と費用を理解することは非常に重要な観点になります。
わかりやすくいうと100万円の旅行をするのは費用ですが、1000万円の不動産を購入するのは資産です。
資産というのは将来お金を生み出すものを指します。
不動産を購入することで貸し出すことで賃料収入を得ることができますし居住すると本来賃貸で払っていた金額よりも低い金額で済むことができ「お金」を節減することができます。
富裕層の考えとしては費用をなるべくおさえて、資産を購入するということに注力しているということが挙げられます。
その資産の代表例が次の項目でお伝えする株式などの金融資産ですね。
金融資産を購入し資産運用を実践している
超富裕層や富裕層は「お金」を生まない現金として置いておくことを嫌悪します。
以下の最初の図を見ていただければわかる通り、億り人の資産は株式市場と同様の動きとなっています。
なぜ、億り人が現金を保有していないかというのは単純に現代の現金が兌換紙幣になっているからです。
金本位制の時代は政府の保有する金に比例した量しか紙幣を発行することができませんでした。
しかし、兌換紙幣になってからは政府の信用力を担保として紙幣をいくらでも発行できるようになっています。
日本のマネーサプライは以下の通り増加し続けています。
マネーサプライとは金融機関から経済全体に供給されている通貨の総量を示す指標です。
多く供給されるものの価値が下がるのは世の常です。そのため現金を保有しているだけだと自分の資産の価値が目減りし続けるのです。
一方、経済に流れる現金が増えるということは企業の利益が増加していくことも意味しています。
企業の利益が増加すると当然のことながら株価というのは増加していきます。
億り人は現金のまま保有しつづけると資産の価値が減り続けるので、企業を資産として保有するために株に投資をしている方が殆どなのです。
むしろ今まで億り人以上の方で広い意味で株式投資を実践していないという方は見たことがありません。
ちなみに自分の会社を立ち上げて利益を伸ばしていくために会社の事業に全力投資をしているのも広い意味で株式投資です。
経営する企業の利益が増加すれば自分の会社の株式価値が上場していきますからね。
それで世界長者番付の上位になっているのがイーロンマスクやビルゲイツやジェフベゾスということになります。彼らも株式投資で成り上がっているのです。
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富裕層のみが実践できる資産運用とは?
今ままでは投資の重要性についてお伝えしてきましたが、筆者の知り合いで自分で個別株投資を行なっている億り人の方は殆どいません。
もちろん資産の一部を個別株投資して遊んでいる方はいますが、投資は基本的にインデックス投資か本物のプロに任せるという二択を取っています。
合理主義者が多いので自分の専門ではないところで下手な勝負を行うのは分が悪いということをしっかりと理解しているのです。
インデックスは万人ができる投資です。過去10年間堅調に推移したことでインデックスに投資していれば間違いないというインデックス神話が生まれています。
ただ直近10年間は大きな下落があってもすぐ回復してきましたが、2000年代はリターンはなく10年間という時間が経過しました。
その間、リーマンショックを経験し資産が半減以下になる局面もありました。
例えば自分が1億円保有しているとして想像してみてください。
自分の資産がリーマンショックのような金融ショックにあって半分の5000万円になったら目の前が真っ白になりませんでしょうか?
私は正直行って現在資産は1.5億円ではありますが20%下落して1.2億円になるだけで卒倒しそうになります。
そのような方にとって最もおすすめしたうのがヘッジファンドという選択肢です。実際に筆者もヘッジファンドに投資を行い資産を増やしています。
ヘッジファンドは名前の通り資産暴落局面を抑制しながら安定して資産を増やし続けてくれています。
ヘッジファンドは証券会社経由ではアクセスできず基本的には富裕層しかアクセスできない金融商品になっています。
海外では最低でも数億円以上からしか資金を受け入れておらず、著名ファンドにいたっては機関投資家からの資金しか受け入れていません。
以下では筆者が実際に投資しているファンドを含めて、ある程度の金額の閾値はありますが個人投資家でも投資可能なものについても纏めていますので参考にしていただければと思います。
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まとめ
今回のポイントを纏めると以下となります。
- 億り人の数はこの10数年で大きく増えている
- 億り人の数は金融市場の動きと類似している
- 仮想通貨で億り人になるケースは税金支払いに留意しないと破綻する可能性がある
- 生活水準はあげないほうが無難
- 億り人は現金を保有するリスクをわかっている
- 超富裕層になるためには資産運用はマストである