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【セゾン投信】今後の見通しは危ない?ほったらかしはやばい?おすすめしない?評判のセゾン資産形成の達人ファンドを徹底評価!

投資信託

【セゾン投信】今後の見通しは危ない?ほったらかしはやばい?やめた理由とは?評判のセゾン資産形成の達人ファンドを徹底評価!

セゾン投信は「ひふみ投信」と並んで有名な独立系の投資信託です。

セゾン投信は「セゾン資産形成の達人ファンド」と「セゾンバンガードグローバルバランスファンド」の2つのファンドを運用しています。

今回は旗艦ファンドともいえる運用歴も長い「セゾン資産形成の達人ファンド」について以下の点を踏まえて紐解いていきたいと思います。

 

✔︎ セゾン資産形成の達人ファンドの特徴
✔︎ 今までの運用実績
✔︎ 重要な今後の見通し

 

筆者は長い間、同ファンドに投資をしてきましたが、2021年のバブル相場の間に今後の見通しは危険であると考えて投資を辞めました。

その理由についても詳しくお伝えしていきたいと思います。

 

 

 

セゾン資産形成の達人ファンドの特徴とは?

まずセゾン資産形成の達人ファンドの特徴をみていきたいと思います。

世界の株式に国際分散投資!

セゾン資産形成の達人ファンドが投資をするのは株式です。

また地域としては新興国を含めた全世界を投資対象としています。

 

最新の2023年8末時点でのポートフォリオ構成です。

全世界の時価総額に応じて投資するインデックスMSCI All Country world Indexと比較したものが以下となります。

全世界の平均に対して米国の比率を小さくして、日本、インド、欧州の比率を上昇させています。中国の比率も高めていますね。

 

All country 達人ファンド
2023年7月末 2023年5月末 2022年12月末 2022年10月末
アメリカ 62.1% 42.8% 41.50% 42.80% 44.00%
日本 5.5% 12.7% 12.80% 13.10% 12.70%
フランス 3.0% 5.4% 6.10% 5.90% 6.10%
中国 3.1% 4.9% 5.10% 4.80% 3.70%
オランダ 1.1% 3.7% 4.20% 3.50% 3.90%
インド 1.5% 4.1% 4.00% 4.50% 5.20%
スイス 2.5% 3.8% 3.80% 3.60% 3.60%
デンマーク 0.7% 2.6% 3.20% 3.00% 2.00%
アイルランド 0.2% 3.1% 2.80% 2.90% 3.60%
イギリス 3.6% 3.0% 2.70% 2.90% 2.90%
韓国 1.3% 1.7% 1.70% 1.40% 2.30%
ドイツ 2.1% 1.6% 1.60% 0.90% 1.30%
台湾 1.6% 1.6% 1.50% 1.50% 1.40%
スペイン 0.6% 1.4% 1.40% 1.20% 1.40%
インドネシア 0.2% 1.1% 1.40% 1.10% 0.90%
イタリア 0.6% 1.6% 1.00% - -
シンガポール 0.3% 0.7% 0.90% - -

 

地域別にみると北米が4x3%と小さく、その代わりに日本と欧州といった他の先進国を多く組み入れているという構成になっています。

米国も比率が小さいとはいえ、半分近くは米国という点に覇権国の偉大さを感じますね。

 

セゾン資産形成の達人ファンドの地域別構成比率

構成比率
2023年7月末時点 2023年5月末時点 2022年12月末時点 2022年10月末時点
北米 42.9% 41.70% 42.90% 44.50%
欧州 27.4% 27.90% 26.20% 24.40%
日本 12.7% 12.90% 13.20% 13.00%
太平洋 1.9% 2.20% 2.50% 2.40%
新興国 15.1% 15.30% 15.20% 15.70%

 

追って見通しの欄でお伝えしますが、米国と欧州の株式市場は今後厳しい局面が期待されます。

妥当な投資構成であるといえるでしょう。

 

アクティブファンドに分散投資をするファンド・オブ・ファンズ形式で運用

では、どのようにセゾン資産形成の達人ファンドは世界の株式に分散投資しているのでしょうか?

普通に考えれば世界の株式に分散投資ということになりますが、それでは何千銘柄も購入しなければいけません。

 

そこで、セゾン資産形成の達人ファンドは「ファンド・オブ・ファンズ」という形式で投資をおこなっています。

名前の通り投資信託に分散投資をする投資信託ということです。

そして、投資をするのはインデックスに連動するファンドではなく、アクティブリターンを狙うファンドということになります。

セゾン資産形成の達人ファンドは以下の通り、9個のアクティブファンドに分散投資を行っています。

セゾン資産形成の達人ファンドが分散投資しているファンドと構成比率

 

ファンド名称 比率
コムジェスト・ヨーロッパ・ファンド80 25.8%
コムジェスト・エマージングマーケッツ・ファンド90 4.3%
スパークス・集中投資・日本株ファンドS 3.0%
スパークス・長期厳選・日本株ファンド 4.4%
コムジェスト日本株式ファンド 4.2%
バンガード米国オポチュニティファンド 21.9%
アライアンス・バーンスタインSICAW
USエクイティポートフォリオ
10.0%
BBHルクセンブルグ 9.9%
FSSAアジア・フォーカス・ファンド 10.9%
ファントベル・ファンド・エマージングマーケット 3.8%
短期金融資産等 1.8%

 

黄色のファンドは機関投資家しか投資することができないファンドとなっています。

そのため、個人投資家には組成することができないポートフォリオということになります。

 

手数料形態

手数料は購入手数料はゼロですが、信託手数料は1.34%±0.2%程度と曖昧な表記になっています。

これはセゾン資産形成の達人ファンドの信託手数料だけでなく、投資しているファンドに発生する手数料が存在するからです。

 

これが、ファンドオブファンズの弱点ですね。二重で手数料がかかってきてしまうのです。

以下は投資をしているファンドに発生する信託手数料です。

セゾン資産形成の達人ファンドの投資しているファンドの信託手数料

 

セゾン資産形成の達人ファンドの運用実績

では肝心の運用成績に移っていきましょう。以下はセゾン資産形成の達人ファンドの設定来の成績です。

セゾン資産形成の達人ファンドの基準価格の推移

 

全世界の平均であるMSCI All Country world Indexに連動するeMAXIS全世界株式インデックスとの比較は以下となります。

 

青:セゾン資産形成の達人ファンド
赤:eMAXIS全世界株式インデックス

セゾン資産形成の達人ファンドとeMAXIS全世界株式インデックスとのリターンの比較

最近まで全世界株式と同じリターンでしたが、直近の下落は大きく全世界株式に劣後したものとなっています。

動き方としては殆ど同じですね。全世界の株式が上昇するときには基準価格が上昇し、反対に下落するときには基準価格が下落しています。

 

今後の見通しは危ない!?セゾン投信をやめた方がよい理由とは?

投資をする上で重要なのは今までではなくこれからです。

今後の見通しが重要となってきます。先ほどお伝えした通り、セゾン資産形成の達人ファンドは全世界株式と殆ど同じ動きをしています。

つまり、世界の今後の株式の見通しが重要になってきます。

 

まず、2023年10月時点の認識として以下が挙げられます。

 

ポイント

  1. 米国の紙幣バラマキとサプライチェーン問題で世界的にインフレが起こり粘着している
  2. 米国や欧州での金融引き締めはいつまで、どの程度行われるか不透明
  3. 更にウクライナ問題が長期化しており穀物や原油の上昇圧力が再び高まっている
  4. インフレ2波の懸念と今後の景気後退の可能性が高まってきている

 

インフレが発生し、更に金融引き締めとなる局面では世界の株式市場は軟調に推移することが見込まれます。

現在はAIブームで一時的にハイテク大型株の上昇により指数が上昇していますが、一時的なものであると考えられます。

理由は一部銘柄の上昇しかしておらず、本腰の株式市場の上昇になっていないからです。このような時は非常に相場環境のリスクは高いのです。

 

そして、2023年8月に入って米国の株式市場は下落に転じ始めました。以下は米国のS&P500指数の株価の推移です。

年始から上昇してきましたが遂に下落に転じ始めました。

 

下落を開始したS&P500指数

 

これは株価と逆相関する実質金利が高値を伺うことに起因した動きとなっています。

実質金利というのは通常の金利から期待インフレ率を差し引いて求められる金利で、実質金利が高いと株や不動産などは下落します。

なぜなら債券を購入して高い利息をもらった方がリスクをとって株や不動産などのリスク資産を購入するより魅力が高くならからです。

米国の実質金利の推移

米国の実質金利の推移

 

実質金利が上昇している理由は、今後投資家たちがインフレ第2波が発生することを見越しているからです。

昨年年率9%まで伸びたインフレ率は2023年8月時点で3%台まで下落しています。

一見順調そうに見えますが、これはエネルギー価格や食品価格という変動要素が高い要素が急激に下落したことに起因しています。

 

しかし、賃金や家賃などのコアインフレといわれる基調的なインフレ率は依然として高い水準にあります。

さらに直近はエネルギー価格の反発もみられ、本格的にインフレの第2波が警戒されている状態となっているのです。

1970年代はインフレが3回にわたって到来

 

現在と同じインフレ率が発生した1970年代は3回にわたりインフレが押し寄せました。インフレというのは一度発生すると粘着するのです。

因みに現在と同じインフレが発生していた1970年代の株価の動きは以下となっています。

殆ど横ばいですし、場合によっては半値になるという事態もありました。

1970年代のS&P500指数

指数と同様の動きをするセゾン投信も機会損失なので正直いっておすすめしません。

 

市場環境に影響を受けずに資産運用を行おう!

やはり長期的に資産を形成していくにあたって、短期的に値動きを忘れるのが良いと言われても気になってしまうのが人間の性です。

というか、暴落して確実に戻る保証もありません。狼少年のように本当に世界恐慌の時のように長年株価が戻らない時もあります。

 

そこで筆者は株価指数の影響を極力うけずにできる限り右肩上がりが望めるヘッジファンドという資産に投資を行っています。

ヘッジファンドは如何なる環境であってもリターンを狙うことを至上目的としているファンドです。

そのため、ポートフォリオの安定性の強化につながるので保険機関や大学の基金などの運用に積極的に用いられています。

以下はハーバード大学のポートフォリオですが、ヘッジファンドが最大のポジションとなっています。

ハーバード大学のポートフォリオ

ヘッジファンドは以下の成績をご覧いただければわかるとおり、

全世界株が下落する局面で上昇したり損失を抑制しながら順調に右肩あがりに資産を増やしています。

また、リターン自体も全世界株よりも年率で2倍以上と高いリターンをだしています。

 

ヘッジファンドは暴落局面を回避しながら安定して高いリターンを叩き出している

 

日本から投資できるヘッジファンドについては筆者が実際投資しているファンドを含めて以下で纏めていますのでご覧ください。

 

【2024年】日本国内の魅力的なヘッジファンドをおすすめ順にランキング形式で一覧にして紹介! 

 

掲示板やTwitterや5chでの評判や口コミ

それでは実際のセゾン資産形成の達人ファンドの評判について取り上げていきたいと思います。

リターンの不満と結局インデックスでいいじゃないかという口コミが見られます。

 

Yahoo financeの掲示板①

資産形成の初心者の頃、郵便局でこれを勧められた。
アクティブとインデックスの違いすらわからなかったけど、販売する側は売りたかったんだろう
手数料も安いし確実に貯まりますよって言われた。

面倒だからしなかったが、これくらいのリターンならしないで正解だった

 

Yahoo financeの掲示板②

10年単位で見てもインデックスに勝てるかどうかだから、あれこれ考えずに素直にインデックスにしておいた方が無難

 

Yahoo financeの掲示板③

名前や顔を出してるだけで良心的と言えますね。
そうなんですけどアクティブファンドに求めるところは、リターンよりも保全ですね。
米株インデックスよりもリターンは少なくとも下落は抑えてほしい。
そうなれば利用価値はあるのですが・・・
現状このファンドはNISAで投資してますが、新NISAでも選択するかと言うと自分的には微妙です。

 

Twitter

【記事更新】 セゾン資産形成の達人ファンドは14年間生き残れたアクティブファンドですが、近年のパフォーマンスは楽天全世界株式、オール・カントリーと互角です。 アクティブファンドがインデックスに勝ち続けるのは難しいです。

@河童

 

5ch

そう、人まかせ投信ともいいます。セゾンが株式を選んで買っているわけじゃないのね。
ファンドと個人をつなぐ仲介業者ですかね。

5ch

2年達人積み立ててきたけど年内でストップ
こういうのをボッタクリ投信っていうんだろな

 

まとめ

今回のポイントをまとめると以下となります。

✔︎ 達人ファンドは全世界の株式に分散投資
✔︎ 米国株の比率は全世界インデックスより少なく日本やインドが多くなっている
✔︎ ファンド・オブ・ファンズ形式で運用
✔︎ リターンは全世界株式と同様
✔︎ 全世界の株式は2023年以降も長期間にわたり軟調な推移が想定される
✔︎ 世界株式に連動せず高いリターンをだすヘッジファンドという選択肢も検討してみよう!

 

結び

 

 

急がば回れという諺がある通り、資産運用は長期的に複利で運用することによって大きな資産を形成することができます。

高いリターンを狙って投資をすると大抵大きなドローダウンに巻き込まれて投資そのものから撤退するという末路を辿ってしまいます。

人間の精神というのは暴落に耐えられるようには出来ていません。出来る限り資産の大きな下落を回避しながら着実なリターンを積み上げていくことが重要なのです。

 

年利10%であっても7年後には資産を2倍に、15年後には資産を4倍にすることができます。追加投資をすることで更に資産形成は早まっていくことでしょう。

さて、2024年以降、下落相場を回避しながら安定したリターンを積み上げるというミッションはなかなか難しくなってきています。

2010年代からパンデミック期に行った金融緩和の副作用でインフレが発生し金利が高くなることで株式市場の潜在的なリターンが低くなっているからです。

 

このような時にこそ年金基金や大学基金、更には欧米の超富裕層が投資をしている金融資産に目を向けるべきです。

上記のような機関投資家や超富裕層は金融市場の影響を抑制しながら、常に安定したリターンを求めて資産運用を実施しているからです。

以下ではリーマンショック等の暴落を回避しながら安定したリターンを出し続けている選択肢について詳しくお伝えしています。

筆者が1.5億円を形成する上でポートフォリオの主軸となった投資先も紹介しています。皆さまの資産形成の参考にしていただければ幸いです。

 

 

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